SQバレあり。
未読・コミックス派の方はご注意を。


















「そちらに帰りのバスを用意してますので …………ご苦労様でした」


あちこちで溜め息と、戸惑うような憐れむような視線が混じる。

ああ負けてしまったんだな、と思って、それは結果あの人と離れることになるのだと、数秒後にふと気付いた。


唇を噛み締める人たちと共に、大きなバスに乗り込む。
窓の向こうに見える鳳の目は潤んでいて、その隣の忍足さんも、涙は無くとも口元がへの字に曲がったままだった。

その傍に、あの人は居なかった。


けれど試合の後、あの人は口元を上げていた。
まるで這い上がって来いとでも言わんばかりに。


だから、まあ、大丈夫かなと思う。
たくさんたくさん練習して、早く追い付きたいな、と思った。
入部してすぐの時みたいで、ちょっとわくわくする。

そう言ったら、宍戸さんが目を丸くして、「まあ…そう、だな」と言った。
















このお題書くなら今かな、と…
跡部は泣き崩れています。

2009.10.7